「伝統」について思うこと
題名の通り「伝統」について最近思う場面があった。
自分は幼い頃(小学3年)より剣道と居合道を続けているが、
大人になる(筆者は26歳だが)と剣道界、居合道界の色々なことが
見えてくるようになった。
最近気になるのが、
稽古後、「先生の道着、袴をそのお弟子さんが畳む」というような場面だ。
師匠に教えてもらっている以上、その身の回りのことは、教えて貰う身の
者が面倒を見る。という考え方だろうか。
実はこれは自分が大学生時代に身につけさせられた振る舞いの一つである。
つまり何が言いたいかと言うと、
「自分のことは自分でやる」という基本的なことを伝統や慣習といった理由だけで、
そういった力を身につける機会を妨げてしまっているのではないかということだ。
どの界隈でも第一線で今活躍されている方々は、
「(先生の道着を)畳みます!」と弟子や生徒が言った際には、
「自分で畳むから、周りを見てもっとやれることをやって。」
とおっしゃられる先生方が多い気がするのだ。
そういった先生方は「自分のことは自分でやる」といった考え方と「謙虚さ」を大事にしているのではないかと思う。
どの世界においても時代の変化と共に変化することはあるが、
その変化を伝統や慣習といった理由だけで妨げている場合がないだろうか。
そういったものも含めて指導する立場にあたるものの姿勢が、
その組織(自分の場合、大学や道場)の姿勢になっていくと思うのだ。
今の自分も、ただ「伝統だから」といった理由だけで、
大切なことを疎かにしていないか省みていきたい。